内視鏡センターEndoscopy Center

安全で正確な診断と治療の提供を旨とし
「体にやさしい内視鏡治療」を
大腸がんの70%はポリープから発生します。当院は「クリーンコロン(ポリープのない状態)」を目指す方針です。10㎜未満のポリープは発見時、その場で治療を行っています(日帰り)。10㎜以上のポリープや形状によっては後日入院での治療になります。

日本消化器内視鏡学会指導医2人、専門医5人、消化器内視鏡技師11人が在籍しています。「体にやさしい内視鏡治療」を心がけ、上部および下部消化管の内視鏡検査、治療を行っています。他のセンターとの連携のもと、大腸肛門を中心に消化管疾患に対応しています。
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Q1
がんを見逃さないためには?
Q
大腸の一番奥まで確実に挿入する方法を教えてください。
A
大腸は1.5~2mあります。お腹の中で曲がりくねっており、単に内視鏡を押し込むだけでは強い痛みが生じます。痛みなく確実に奥まで挿入するには技術が必要です。以前は挿入困難時にはレントゲンを使って腸の形を確認していました。現在は内視鏡形状観測装置(UPD-3)を使用しています。大腸の屈曲やたわみを確認しながら解除し盲腸まで確実に内視鏡を挿入することができます。放射線の被ばくもありません。
UPD本体と画像:腸内でスコープがどのように入っているか確認できる
Q
がんを見つける最新システムがあるのですか?
A
平坦な病変や、色調が正常に近い病変は見つけにくいため、当センターではオリンパス社製の最新内視鏡システムを導入しています。
通常光観察に加え、色素散布およびNBI(Narrow Band Imaging)という狭帯域光観察法、さらにTXI(構造色彩強調機能)という病変をより見つけやすくすることを目指した画像強調技術が使用可能です。
病変の発見率の向上、悪性か良性かの診断にも役立ちます。
NBI(Narrow Band Imaging)の画像
TXI(構造色彩協調機能)の画像
Q
内視鏡の挿入が難しい場合はどうするのですか?
A
手術後の癒着や腸管の狭窄、強い痛みなど何らかの原因で内視鏡がどうしても入らないことがあります。 盲腸までの内視鏡の挿入がどうしてもできない場合には、内視鏡で観察可能な範囲を確認後に、同日中に大腸CTコロノグラフィを行い観察できなかった部分の精査を行います(もう一度下剤を飲む必要はありません)。 大腸CTコロノグラフィは、大腸の内部を詳細に観察するための非侵襲的な検査です。
・3次元画像の提供:
コンピュータによって撮影された複数のX線像を合成し、大腸の内部を立体的に表示します。これにより、ポリープや腫瘍のような異常を詳細に観察できます。
・異常の検出:
主に大腸内のポリープや腫瘍の検出に使用され、早期のがん発見に役立ちます。また、炎症性腸疾患などの疾患の評価にも使用されることがあります。
大腸早期癌
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Q2
内視鏡治療とはどんな治療ですか?
Q
小さいポリープはどうやって取るのですか?
A
・内視鏡でポリープの根元から切り取る「ポリペクトミー」という方法があります。ポリープが小さい場合、内視鏡の先端から「スネア」と呼ばれるワイヤーを出して、ポリープをつかんで切り取ります。ワイヤーに高周波を通電し、ポリープを切り取ると同時に止血も行います。
・小さなポリープに最適で、一般的に日帰りで行える治療法です。比較的簡単で、合併症も少ないです。
・当院では10mm未満のポリープでは通電しないで切除するコールドポリペクトミーを積極的に行っています。検査時間も短く術後の出血がより少なくなります。Q
EMR(内視鏡的粘膜切除術)について教えてください
A
・平坦型や茎のない表面型のがんやポリープ、粘膜および粘膜下層にわずかにがん細胞が浸潤している場合に行う治療法です。そのままでは掴みにくいポリープの粘膜の下に「生理食塩水」を注入して病変を隆起させてスネアで切除します。
・20mmくらいまでのポリープが切除できます。
Q
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)について教えてください
A
・ESDは大きなポリープやがんが疑われるポリープの治療に使われます。内視鏡でポリープの周囲を切開した後、ポリープを支える粘膜下層を慎重に剥がしていきます。ポリープを一塊で切除できるため、がんが広がっている場合にも有効です。
・「ナイフ型の電気メス」を使って、ポリープを慎重に切り取ります。必要に応じて、粘膜を浮かせるための薬剤(ヒアルロン酸や生理食塩水)を注入します。
・出血や穿孔などの合併症の危険がEMRより高いため手技の難易度が高く、時間がかかることもあります。術後に慎重なフォローアップが必要です。
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Q3
検査・治療後のフォローはありますか?
Q
大腸ポリープ定期検査通知システム(通称ポリープの会)とはなんですか?
A
・検査でポリープが見つかった人は、ポリープができやすいため定期的な検査がすすめられます。
・2cm以上のポリープ、10個以上一度にみつかった再発高リスク患者さんでは1年後、そこまでない低リスク患者さんには3年おきに案内をしています。
・登録した患者さんは検査の予約を取るために受診しなくても電話で予約が可能になります。
・現在、会員数は約5,200人です。
・がんになる前の状態で病変を発見、治療を行うことで、数多くのがんを未然に防ぐことができると考えています。
Q
上部消化管内視鏡定期検査通知システム(通称胃カメラの会)とはなんですか?
A
・がんの早期診断・治療のため、当院では、上部消化管内視鏡検査の通知システムも運用しています。
・慢性胃炎やピロリ菌感染の既往がある患者さんが対象です。
・1年おきに案内をしています。
・こちらも電話での予約が可能です。Q
がん以外の疾病へのフォローはありますか?
A
当院は、内視鏡センターのほか、がん診療センター、大腸肛門機能診療センター、炎症性腸疾患(IBD)センター、肛門科があります。
内視鏡検査で見つかったポリープやがんなどの腫瘍性病変ばかりではなく、炎症性腸疾患、肛門疾患、肛門機能的疾患など消化管のあらゆる病気について各センターが連携し、治療後の予後管理を行っています。
内視鏡センター ご来院の方
内視鏡室の検査と治療
大腸内視鏡による検査と治療
上部消化管検査 胃内視鏡
- 胃の内視鏡検査(胃カメラ)
- 必要性
- 主な疾患
- ピロリ検査