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検査情報

超音波検査

潰瘍性大腸炎、クローン病に関する検査 –IBDエコー検査-

当院は、潰瘍性大腸炎(以下UC)やクローン病(CD)などの炎症性腸疾患(IBD)に関する超音波検査を実施しています。IBDに対する検査は、大腸内視鏡検査や消化管造影検査などが一般的ですが、前処置や検査時の送気により症状悪化の引き金になることがあります。そこで、苦痛を伴わずに炎症部位の検査が繰り返し出来る超音波検査は、長期経過観察を必要とする疾患では、特に欠かせない検査となっています。超音波検査の正常な腸管の見え方としては、腸管の壁は5層に分かれ、内側から白・黒・白・黒・白の順に表示されます。小腸の腸管壁の厚さは4mmまでを正常とし、4-5mmを境界域、5mm以上に厚くなった場合を病的肥厚としています。大腸では3mmまでが正常で3-4mmまでを境界域、4mm以上を病的壁肥厚と統一しています。
腸管の超音波検査には十分な経験が必要とされます。今後も当院ではIBDの患者さんの病態の把握、活動性の指標、治療効果の判定など積極的に行っていき、精度の高い検査を目指したいと考えています。

 

〔1〕潰瘍性大腸炎の超音波検査の特徴

潰瘍性大腸炎の炎症は原則的に大腸のみで、病変のほとんどが直腸から連続しています。超音波検査では、炎症の範囲(全大腸炎型・左側大腸炎型・直腸炎型・右側、区域性大腸炎型)を判断することができ、腸管壁の厚みや、層構造の有無、ハウストラ(大腸ひだ)の消失、伸展性の低下、腸壁エコーレベルの低下(黒くなる)などを参照し、炎症の程度を調べます。また、炎症が強いと腸管壁の血流が多くなるので、血流の有無も確かめています。

潰瘍性大腸炎の炎症部位の腸管の超音波画像です。腸管壁は9mmと肥厚し、低エコー化(黒色)しています。層構造は不明瞭化し大腸ひだの消失が見られます。

 

〔2〕クローン病の超音波検査の特徴

クローン病の炎症の好発部位は回盲部ですが、口から肛門まで全消化管に発生する可能性があります。超音波検査では、潰瘍性大腸炎と同じように炎症の範囲(小腸型・小腸大腸型・大腸型)や炎症の程度などを調べます。またクローン病では、瘻孔・狭窄・膿瘍を形成しやすいので、炎症のある腸管の周囲もよく見ています。

腸管の潰瘍が腸管の外の隣接する臓器や、体表に連続するもののことを瘻孔と言います。また、膿瘍は炎症部位の近くから発生することが多く、超音波では黒く表されます。

腸管の強い壁肥厚がみられ、そのために内腔が狭くなっていることがわかります。