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疾患情報

消化器外科

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)

クローン病の外科治療

 

(1) 手術適応

手術によりクローン病の根治を目指すことは現在のところ不可能であり、また、手術後の再発、再燃、それによる再手術も高率です。手術を受けた方の再手術率は手術後5年で約20%、手術後10年で約50%です。ですので、外科治療は内科治療に反応せず改善が見られない場合や緊急症例などに適応が限られます。

手術の対象となるのは、
・穿孔(小腸、大腸に穴が開くこと)
・大量出血
・中毒性巨大結腸症(大腸の炎症がひどくなり、大腸が拡張し、毒素がたまる状態)
・腸閉塞をきたした狭窄(小腸、大腸が狭くなること)
・内科治療に反応しない狭窄
・膿瘍形成(腸間膜などに膿がたまること)
・癌の合併またはその疑い
・瘻孔
などです。

 

(2) 手術内容

クローン病は個人の状態によって病変の部位も様々であるため、術前に種々の画像検査で評価を行って、手術計画を立てます。
一度手術を受けた患者さんは、将来的に再手術になる可能性も高いため、手術は必要最小限の病変の切除にとどめます。また、小範囲の小腸狭窄に対しては、なるべく小腸を温存するため、切除せずに狭窄形成術を行うこともあります。 直腸、肛門病変(難治性痔瘻など)に対しては、可能な限り機能温存手術を行いますが、場合により人工肛門を造設することもあります。
当院では、積極的に腹腔鏡手術を取り入れております。

 

(3) 術後治療

クローン病手術後の大きな問題点は再発率が高いことです。ですので、手術後も内科医による内科治療が必要です。また、再発や再手術のリスクが高いと考えられる場合には抗TNF-α抗体製剤による維持療法も行っています。



クローン病の腸管合併症



クローン病の狭搾形成手術の一例