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疾患情報

消化器内科

小腸検査 カプセル内視鏡

カプセル内視鏡導入-小腸出血に威力を発揮ー
小腸用カプセル内視鏡を導入

今まで観察の難しかった小腸の観察が可能になりました。
小腸粘膜の生理的な状態を観察することができ、今までの上部・下部内視鏡検査では出血源の同定が難しかった小腸出血に特に威力を発揮します。カプセル内視鏡は患者さんに優しい検査で、暗黒大陸と呼ばれてきた小腸に光を当てることができるようになってきました。

 
わが国では平成19年10月から保険適用になり、日常診療で使用できるようになりました。高野病院では平成20年12月熊本県下で3番目に導入しました。カプセル内視鏡にはギブンイメージング社のギブン画像診断システムを採用しました。ギブンイメージング社PillCam SBカプセル内視鏡は世界80か国以上で170万人以上の販売実績があり、医学論文1500件以上発表されています。
 


直径11mm、長さ26mmのビタミン剤よりやや大きめの
小腸用カプセル型内視鏡PillCam SB3(写真)
を飲み込むことで全長6~7mある小腸粘膜の状態を観察することが可能です。これまでの内視鏡検査では苦痛軽減のため鎮静剤や鎮痙剤などを前投薬していましたが、カプセル内視鏡検査は苦痛がなく、前投薬は必要ありません。
カプセル内視鏡を飲み込んだ後は通常の仕事や家事など日常生活を行うことができ、患者さんの負担が大幅に軽減されます。
カプセル内視鏡は消化管の蠕動運動によって徐々に進みながら撮像を行い、最後は肛門より自然に排出されます。撮影枚数は1秒間に2枚、約8時間の撮影で5万5千枚から6万枚程度の画像を撮影できます。

今までの上部消化管内視鏡検査や大腸内視鏡検査では見ることが難しかった小腸の観察が可能でになり、原因不明消化管出血の診断に威力を発揮してきました。

 
   
正常の回腸 回腸の粘膜発赤 回腸のポリープ  
       
正常の空腸  空腸のびらん
(粘膜のただれ)
 空腸の憩室  空腸のリンパ管拡張
従来、小腸には病気が少ないと考えられていましたが、カプセル内視鏡が普及するにつれ、小腸にも病変が多く存在することが明らかになってきました。カプセル内視鏡に高い臨床評価が得られています。
通常カプセル内視鏡は検査翌日か数日以内に肛門から自然に体外に排泄されます。消化管に狭窄(狭い部分)ある場合、まれに2週間以上カプセルの排泄がない場合があります。この状態を滞留と呼んでいます。カプセル内視鏡に特有の偶発症ですが、腸閉塞などの症状が強い場合は、ダブルバルーン小腸内視鏡による内視鏡処置や外科的処置でカプセルを除去する必要があります。高野病院では患者さんの排便状態、腹部の手術歴などを事前に聴取し、必要に応じてレントゲン検査、エコー検査、CT検査を行い、滞留の防止に努めています。

ダミーカプセルで消化管の開通性を評価
 2012年7月よりカプセル内視鏡検査前に実施するダミーのカプセル(パテンシーカプセル)が保険適用されました。これは消化管(小腸)の狭窄又は狭小化を疑われる患者様に対して、カプセル内視鏡を使用する前に飲んでいただき消化管の開通性を評価します。パテンシーカプセルで狭窄部で停滞した場合においても、100時間~200時間以内に自然崩壊します。
通常パテンシーカプセルを飲んで30時間後に消化管の開通性の判定を行ないます。「開通性あり」と判定された場合はカプセル内視鏡の検査を行ないます。
 また、従来、小腸カプセル内視鏡検査において原因不明の消化管出血だけが保険適用でしたが、小腸疾患が既知又は疑われる患者様すべての小腸カプセル内視鏡検査が保険適用できることになりました。
 従来、小腸カプセル内視鏡検査において禁忌疾患でありましたクローン病患者をはじめ小腸疾患の疑いのある患者様に対して、安全かつ低侵襲な方法で小腸の画像診断検査が可能になりました。
 

検査の適応:
従来、原因不明の消化管出血がカプセル内視鏡検査の適応でしたが、パテンシーカプセルを使用した開通性評価が保険適応となってから全小腸疾患に拡大しました
原因不明の腹痛、下痢などで小腸疾患が疑われる場合も適応となります。
主な疾患は以下の通りです。

 



主な小腸疾患   

・原因不明の消化管出血
・小腸腫瘍
・クローン病
・消化管ポリポージス
・小腸血管性病変
・蛋白漏出性腸症
・吸収不良症候群
・NSAID腸炎
・放射線腸炎
       など

消化管狭窄または狭小化が
起こりやすい疾患・病態

・確定診断済みクローン病
・NSAID腸炎
・放射線腸炎
・小腸腫瘍(特に悪性)
・腹腔内手術吻合部狭窄 

                など