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疾患情報

消化器内科

炎症性腸疾患(IBD)-潰瘍性大腸炎、クローン病

IBDの方が知っておきたい社会福祉制度

ぜひ知っておきたい社会福祉制度あれこれ

1)医療費について

IBDの患者さまができるだけ安心して治療に専念できるための、ひとつの手助けとして、次のような制度をご紹介したいと思います。

■難病医療費助成制度

厚生省(現在、厚生労働省)が1972(昭和47)年7月に、公衆衛生局に「特定疾患対策室」を設け、①原因不明で治療法が確立されておらず、②経済的にも精神的にも患者さまの悩みや家族の負担が大きい疾患をいわゆる難病と指定し、
1)調査研究の推進
2)医療費自己負担の解消
3)医療施設の整備
といった3つを柱とする対策をすすめています。これを特定疾患制度といいます。2015年1月より新たな難病に関する法律がスタートし、「難病の患者に対する医療等に関する法律」として2014年5月に交付されました。病名も「特定疾患」から「指定難病」と呼び方を変えています。
当院での対象疾患は、潰瘍性大腸炎とクローン病となります。指定難病は長期的な治療を必要とし、医療費が高額になる場合が多くみられます。そこで医療費助成制度を利用し認定された場合、保険適応分の自己負担金の一部免除が受けられます。
申請をするためには、「自己負担限度額管理票」や主治医が記載する「臨床調査個人票」などが必要となりますので、詳しくは医師や医療ソーシャルワーカーなどに早めにご相談ください。

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2)身体障害者手帳について

身体障害者福祉法に規定する身体障害があることを確認し、各種の福祉サービスを受ける際に根拠となるのが、身体障害者手帳です。
例えば、病気のために永久的にストーマ(人工肛門)が必要となり造設をした場合、ストーマ造設直後に身体障害者手帳の申請ができます。申請を行ったあと認定されると、ストーマ用装具の給付などのサービスを受けることができます。他にも障害の程度により、税の控除や公共交通機関の運賃割引などのサービスが受けられます。
申請には、「身体障害者手帳交付申請書」や医師が記載する「身体障害者診断書・意見書」などが必要になります。
また、クローン病の方で、病気のために食事を摂ることが困難で長期的(最低6ヵ月)に中心静脈栄養、経鼻栄養療法などを必要とされる場合、小腸機能障害を申請することができます。この場合は、税の控除や公共交通機関の割引などのサービスが受けられます。 詳しくは医師や医療ソーシャルワーカーなどにお尋ねください。

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3)経済的援助について

病気のために入院したり障害を持った場合、日常生活上の経済的なサポートとして、次のような制度があります。
 

■障害年金(しょうがいねんきん)

病気やケガのために何らかの障害を持たれた場合、一定の受給要件に該当していれば、障害の程度に応じて国民年金から1級または2級の障害基礎年金が受けられます。20歳になる前からの病気やケガが原因で障害を持たれた場合は20歳から、また、20歳になる前からの病気やケガのため20歳を過ぎて障害を持たれた場合はその時から、障害年金を受けることができます。
厚生年金保険の被保険者期間中に、病気やケガによって1級・2級の障害を持たれた場合は、さらに障害厚生年金が上乗せされます。1級2級に該当しない軽度の障害であれば、3級の障害厚生年金または一時金として障害手当金が受けられます。
障害の原因となる病気やケガの初診日に、どの制度に加入していたかで受けられる年金が決まってきます。

≪障害基礎年金の条件≫
① 保険料を3分の2以上の期間納めていること
② 障害認定日
※障害基礎年金を受けるとき、どの障害の程度に該当するか判断される日を障害認定日といい、以下のいずれかが認定日となります。
ア)初診日から1年6ヶ月たった日(症状が固定しない場合)
イ)初診日から1年6ヶ月以内に症状が固定した場合は、その固定した日
※20歳以前の発症の方で障害年金を受給される場合、所得制限の条件があります。
 
≪障害厚生年金の条件≫
① 厚生年金保険の被保険者期間中の病気やケガで障害を持たれた場合
② 障害認定日(障害基礎年金と同じです)
 

■傷病手当金(しょうびょうてあてきん)

病気やケガの療養のために働くことができず被保険者が会社を休み、給与の支払いがないまたは減少した場合に、給与の一定割合が支給されるのが傷病手当金です。

≪傷病手当金が受けられる要件≫
次の4つの要件すべてに該当するときに受けることができます。
① 療養のための休業であること
※ここでの療養とは、保険給付の対象となる療養だけでなく、自費療養や病後の自宅静養も含まれます。
② 労働不能であること
※それまで従事していた仕事が行えるかどうかが判断の基準になりますが、具体的には医師の意見書を参考に社会保険事務所等の判断になります。
③ 労働不能で連続4日以上休んでいること
※上記①②の状態が3日間連続していることが必要で4日目から起算して1年6ヶ月間受けることができます。
④ 給与の支払いがないこと
※本来、傷病手当金の意義・目的は、仕事を休んだ間の給与支払いがない状態の生活保障を行うことにあります。そのため、給与の支払いがあっても傷病手当金の額より少ない場合は、その差額を受け取ることができます。

<傷病手当金の受給期間と金額>
1)期間
同一の病気やケガについて支給開始日から最長1年6ヶ月の期間受給できます。
2)傷病手当金額
1日あたり被保険者の標準報酬日額の60%に相当する額となります。
 

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意外と身近な相談相手、「医療ソーシャルワーカー」ってご存知ですか?


4)医療ソーシャルワーカーについて

病気や負傷によって医療機関を訪れる方々にとっては、日々の生活の中で、病気のことをはじめ、いろいろなご心配やご不安なことがたくさんあるのではないでしょうか。そのような時、患者さまに安心して治療・療養をしていただくためには、「気軽に相談できる場所」というのが必要となってくるだろうと思われます。
当院ではそのような患者さまのために、「医療ソーシャルワーカー」によって、「医療福祉相談窓口」を開設しております。
この「医療ソーシャルワーカー」とはいったい何をする人なのか?というと、治療や療養において、ご心配なことをいっしょに考えさせていただき、患者さまが安心して治療や療養を受けていただけるような環境作りをお手伝いさせていただく、という役割をもっています。具体的には、患者さまやご家族の心理-社会的援助、福祉制度の活用に関する援助、社会復帰への援助などがあげられます。
なお、医療ソーシャルワーカーへの相談は「無料」です。

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5)どこへ行けば会える?

高野病院では、医療ソーシャルワーカーがいる場所を「医療福祉相談室」といいます。また医療ソーシャルワーカーにおける「電話相談」も開設しておりますので、気軽にご利用ください。