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疾患情報

肛門科

痔・肛門疾患

肛門疾患の薬物療法(当院の場合)
 
 
痔(痔核・裂肛・痔ろう)の原因(主なもの)
 
1.便秘
   直腸にたまった便が肛門を圧迫し血流が悪くなる。排便時、力んでしまうため肛門部にうっ血を生じる。        硬い便により肛門を傷つける。
2.下痢
      不消化物などによる肛門の刺激や細菌による感染。
3.長時間同じ姿勢をとったり、強く力む動作
   肛門部にうっ血を生じる。
4.肛門部の不潔
   肛門部に炎症が起きやすくなる。
5.刺激物
   酒、胡椒などの刺激物による肛門のうっ血。
6.妊娠、出産
 
  ほとんどの痔疾患は、局所のうっ血及び炎症が原因であるため、うっ血を除去する薬(血行をよくする薬)及び炎症を抑える薬が主な治療薬です。表は、当院で使用している主な内服薬、軟膏及び坐薬を示しています。
 

痔疾患に用いる主な内用剤




商品名 薬の作用 使用上の注意
サーカネッテン  炎症を抑え腫れを治す
出血を抑える
下剤の成分が含まれています
ヘモナーゼ

ビタミンE含有
血行促進
炎症を抑え腫れを治す

血液さらさらの薬の作用を強めることがあります
ビタミンE製剤 血行促進  
ノイチーム

炎症を抑え腫れを治す
出血を抑える

卵白アレルギーの方は不可

痔疾患に用いる主な外用剤


商品名 薬の作用 使用上の注意
強力ポステリザン軟膏

ステロイド含有
抗炎症
(止血)

ステロイド含有のため局所に化膿性細菌またはウィルス性感染症の場合は注意が必要です。
 
ヘモレックス軟膏 ステロイド含有
抗炎症
抗菌
(止血)
 
ネリザ軟膏 ステロイド含有
抗炎症
(止血)
ボラザG軟膏
 
抗炎症  


 

裂肛の場合は、便をスムーズに出すため下剤を使用します。また痔ろうの場合は、原因となる感染を防ぐ目的で抗生剤が追加されますが、薬のみでは完治しないため手術をしなければなりません。さらに、出血・痛み・かゆみなどの症状が見られる場合は、それぞれ止血剤・鎮痛剤及びかゆみ止めなどが処方されます。