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疾患情報

肛門科

痔・肛門疾患

裂肛(切れ痔)

裂肛(俗称:切れ痔)

裂肛とは肛門上皮に生じた裂傷のことで、俗に「切れ痔」・「裂け痔」と呼ばれています。
肛門領域の疾患では痔核や痔瘻と並んで頻度の高い疾患です。
好発部位としては、後方が最も多く約60%、前方が約20%、前方+後方が約10%その他は側方、多数発症等です。

症状:
①排便時あるいは排便後の痛み ②出血 ③皮膚垂(スキンタグ)
④狭窄感(狭い感じ) ⑤排便困難 ⑥掻痒感(かゆい感じ)

 
診断:直接裂肛を目で見るか、肛門鏡を入れて裂肛を観察し診断します。

治療:
A.保存的治療

①食事指導・緩下剤(便を軟らかくする薬)投与
 →便を軟らかくして排便を容易にする。

②生活指導
 →排便後に座浴や入浴を行う。

③投薬
鎮痛剤内服や消炎剤や鎮痛剤を含んだ座薬・軟膏を使用し、痛みをとると共に排便がスムーズに行われるようにする。また傷の治りを促進するビタミンEの内服を行うこともあります。


B.手術
 1.肛門内圧が高いことで裂肛をきたしやすい場合
肛門を締める筋肉の一部を肛門の側方で切開して、肛門の緊張を下げる手術(内括約筋側方切開:LSIS)を行います。

 

 2.肛門狭窄がある場合や肛門上皮が切れやすく裂肛を繰り返す場合
 皮膚弁移動術(Sliding Skin Graft:SSG)と呼ばれる手術を行います。

 ①見張りいぼや肛門ポリープといった裂肛に伴う病変を切除する。

 ②瘢痕化や硬化した肛門括約筋(内肛門括約筋)を切開し、狭窄を解除する。このとき肛門内圧の高い症例では内括約筋を切開し、肛門の緊張を下げるようにする。

 ③その後、肛門周囲の皮膚の一部を切開することで皮膚弁を形成し、それを肛門側に移動させて肛門を拡げると共に脆弱な肛門上皮を皮膚に置き換え裂肛をきたしにくくする。